自営業だと借金が身近です。会社員だったら、借金(ローン)で買うものって、住宅と車ぐらい。生活費のために借金したら、どうにもならないどん底状態だと思うのよね。
自営業の場合、生活のために借金するのが普通に感じてしまうから不思議です(苦笑)。借金をするまでのハードルが低いの。
こんなに気軽に借金をしていいのだろうか?いつも怖いなぁと思いながら、夫の行動を監視している私です。
気軽に借金して、金額が年々増えていきます!
わが家の場合、運転資金という名目で借り入れをします。信用金庫さんが窓口になっていますが、借りるのは市町村や県の事業用資金です。
金利は良心的だし、保証協会に頼んで保証料を支払うから、保証人を頼む必要がありません。さらに担保もいらないし、今後の事業計画を信金さんに言われるままに記入して手続き完了です。
最初の借金は地元の銀行で行いましたが、次からは信用金庫のお世話になっています。
信金さんはとても面倒見がいいので、頼りになるのですが、そのせいで、夫が気軽に借金をするようになってしまい・・・
本当に困っています。
書類の書いたりする作業も、信金さんが手取り足取り教えてくれるの。名前を書くところ、印鑑を押すところと、わかりやすく鉛筆で丸つけてくれるしね。面倒くさがり屋の夫でも難なく借金のための書類を提出来ることが出来ちゃうというわけ。
最初は200万円の借り入れ。100万円分支払って、残り100万円になったときに、また300万円の借金。
借金が残っているのだから、通常なら貸してくれなさそうなのに、これが自営業の借金の怖いところ。
300万円を借りて、その中から前の借金の100万円を返すのね。手残り200万円。
借金が二重にならないから、毎月の返済金額は抑えられる利点があります。借金をするたびに借りる金額が大きくなるという怖さもあります。なによりも、コレを繰り返すと、借金がエンドレスなの。
いつになっても終わりません。
夫と信用金庫の営業マン、両者の利益が合致?
信金さんは借金をしてもらう度に、仲介手数料が取れるし、信金の営業さんは100万円より200万円を貸したほうが実績になるし、
うちの夫としては、借金が終わっていなくても次の借金が出来ちゃうし・・・
なんだか、お互いの利害が一致しちゃっているのよね。恐ろしい借金のエンドレスループにはまっているのです。
私はね。借金は嫌いですし、私自身はしないですけど、自営業妻ですから、絶対に借金はしないで!とまでは言いません。
取引先から集金になるのが遅れて、材料代だけ先に支払わなければならない機会が重なると運転資金が必要なのもわかります。
でも、運転資金ならば、立て替えていたお金が集金になれば、必ず元に戻せるはずなのよね。
それなのに、うちの夫は口座にお金があると、何も気にせず使ってしまうものだから、運転資金は一度借りるとそのうちになくなってしまうのです。
自分の収入以上の暮らしをしてしまうんですね。
借金をする人に心理って?理解しにくい。
私は過去に運転資金として100万円を貸したことがあるのですが、結局は戻ってきませんでした。なんで運転資金がなくなってしまうのか?本当に不思議でなりません。
どうして、借りたお金で遊んだり出来るのかしら?私はその気持ちが理解できないの。
私だったら借りたお金で遊んでもちっとも楽しく感じません。借りたお金が気になって、気になって、はやく返してすっきりしたいと思うのに。
借金を気軽にしてしまう人は、本当にその場のことしか考えていないのです。
先のことを考えないというか、見通せないというか・・・
もう脳みそ自体が違うのかもしれない。そう思うことも度々です。
借金の重さというのは、もちろん支払っているときにも感じるものです。
そして、支払いが終わって、その返済から開放されたときに、もう、借金はやめよう。お金を貯めてからにしよう。と感じられるのよね。
借金の大変さは、返済していく過程で実感します!
私は大学に通うのに奨学金を借りました。在学中は毎月3万円が銀行に振り込まれてきてそのまま授業料に当てました。
そのときはあまり奨学金を借りているというのを意識していなかったのですが、卒業後に返済が始まってからお金を借りている重さをずっしりと感じることに。
毎月21500円の返済が始まって、約5年で返済を終えました。終わったときは本当にうれしかったのを覚えています。
そして、いままで返済していた金額を、給与から天引き貯金することにしました。そこからですよ。貯金がグーンと増えたのは。
借金がなければこんなにどんどんお金が貯まるんだぁと感激したものです。
貯金があれば、借金をしなくてもほしいものが買えますからね。借金やローンに頼らなくてもいい生活ができるように。
私は社会人になって早い段階で、借金返済の大変さと、貯金のコツと大切さを知ったのは、本当にいい経験だったと思います。
やはり、夫が借金に対する考え方を改めるには、借金を返す大変さをしっかりと体験しなければなりません。
ですから、借金が嫌いだから、親から借りたりへそくりを提供したりするのではなく、しっかりと銀行から借りてもらうのが一番だと思っています。安易に身内に借りるのはNGです。親が出したいといっても断るべきだと思います。
そして、借金の総額を計算することで。金利が何%という表示でなっとくするのではなく、自分が実際にいくら返すのかを計算してください。金利の多さに驚くはずです。
自営業の帳簿付けも、借金を見直すきっかけを与えてくれます
妻である私は自営業の帳簿付けを担当していますが、本当ならば夫がやるべきだと考えています。
帳簿付けをする際には、毎月の返済額を、元金と利息に分けて記帳するからです。毎月の貴重のなかで、自分がいくら利息を払っているかを感じることが出来ます。
月3000円の利息だって、年間なら36000円。5年借りれば、180000円。本当に帳簿付けをしながら、借金というのはもったいないなぁと実感するのです。
借金をすると、帳簿付けだって面倒なの。そういう面倒な点を担当していないから、気軽に借金しちゃうのかしら?とも思います。
借金をするときに、提出する書類で、今年の途中までの売上実績をださなければならないのですが、それをなんと私に「やっておいて!」と気軽に頼んできたことがあったの。
確かに帳簿付けをしている私が「やよいの青色申告」で出せばすぐなのね。でも、借金をしたいのは夫で、借金をしなければならないような生活をしたのは夫なのです。私に面倒なことを頼んでくるのは筋が違います。
一人親方であるわが家ぐらいの規模ならば、「やよいの青色申告」を使わなくても、銀行通帳と領収書を手計算すれば出せるのよ。
私は夫の借金にはかかわりたくなかったので、子育てで時間が取れないからと、丁重にお断りをしました。昔はそこで、けんか腰に「何で私がやらなくてはならないの?」って食って掛かりましたが、もうそんな元気はありません(苦笑)
夫が自分で気づかなければ意味がないので、私は口出しはしませんが、協力もいたしません。
夫には自分で信用金庫さんと連絡を取って、自分で書類を作成して、自分で返済計画を立てていただきます。
信金のお兄さんは私に逐一報告していくれるので、ことの成り行きや詳細は私も把握できますが、結局は夫の自己責任だと思っています。
自営業の場合、借金が身近で、なおかつエンドレスになりやすい。その状況に慣れてしまわずに常に「借金は利息がもったいない」という気持ちを持ち続けていくことが大切です。
お金を借りるときは自分が総額いくら返すのかを必ず計算しましょう。そして毎月支払っている利息を意識しましょう。面倒な手続きは、借金をしなければならない原因を作った本人にしっかりとやらせましょう。
借金に慣れてはダメ。
自分にいつも言い聞かせています。